DTM環境

このサイトについて」のページにも掲載していますが、私の制作環境はこんな感じです。

room001

ちょっと判りにくいので、図にしてみました。

ってなわけで、ちょっぴり器材・ソフトレビューなんかしちゃいます。

CM-500 / Roland – 音源モジュール

最大同時発音数24音、音色数128(+何十)、16チャンネル、おまけにLA音源としても使えるという、10年くらい前には、最高レベルだった音源です(^^;。 SC-55の下位互換という感じがします。

中古屋とかを探せば、5000円以下で売っていると思います。Yahooオークションだと、1万円以上で出されているようですが・・・。プレミア付いてるのかなぁ?(^^;

SC-88Pro / Roland – 音源モジュール

sc-88pro

CM-500発売後、音色や最大同時発音数、チャンネル数を増やしていき、SC-55(mk2),SC-88(VL)という音源が発売されました。そして次に出たのがこのSC-88Pro、通称「はちぷろ」です。「インサーションエフェクト」という64種類の特殊なエフェクトを装備しているので、オーバードライブやディストーションと言った歪んだ音も出すことが可能となりました。これによって、作り出せる曲の雰囲気がかなり拡大しました。

最大同時発音数64、音色数1117、32チャンネル対応。昔は「化け物」呼ばわりされていました。ただ、同時に何種類か音を出しているだけで、「もたり」が出てしまいます。ビブラートのような、奇麗な「波」がガクガクになってしまうのです。これに気が付いたとき、最初は「故障」かと思いましたが、ローランドの音源では、わりと有名らしいです。ハイテンポなテクノとかには無理があるかも。サンプリングレートは32kHz。ちょっとコモッた音が出ます。

値段は新品でも3万円前後で売っています。中古屋の方が高くなるかもしれません(^^;この値段にして、これだけのスペックというのは、かなり良い気がします。ちなみに、パネルを省略してコストを下げた廉価版「SC-88ST Pro」なんてのもあります。これはもっと安いです。

SC-8850 / Roland – 音源モジュール

sc-8850

SC-88Proの音色数を増やし音色数1640、64チャンネルに対応、操作パネルを改善、GM LEVEL2に対応させたものがこのSC-8850。見た目は格好良くなっているものの、初期のSC-8850は「もたり」がむかつく程ひどくなっていました(^^;ただ、初期不良がいろいろ出て、無料修理してもらった結果、SC-88Proに比べて若干処理速度が速くなった気がします。使う側にしてみれば、音色が増えただけという感じです(^^;インサーションエフェクトも、相変わらず1系統(同時に1〜2種類)。出音は多少改善されいてるようです。SC-88Proとの互換性が薄いです(フィルター処理など特に)。

値段は新品で6万5千円前後。ただ、廉価版のSC-8820なんかは、SC-8850との互換性が薄いようなので、購入する際には気を付けなければなりません。幅広いジャンルに適した音が入っているので、DTM始めたいけど、どれ買えばいいか解らないという人にはオススメ。

MU2000 / YAMAHA – 音源モジュール

mu2000

「ローランドの音源=もたる」という方程式が頭の中で出来上がってしまった私が試してみたかったのが、他社の音源。世の中で2番目に普及しているのが、YAMAHAのXG音源なわけですが、その最新音源がこのMU2000です(2001/11/13 現在)。ローランドのSC-8850と比べると、処理速度はかなり速いです。ビブラートやポルタメントもかなり奇麗に出ます。しかも、インサーションエフェクト、頑張れば5種類も同時に使用する事が出来ます。さらにはサンプラーとしても使えるという、スンバらしい音源!・・・と言いたい所なのですが・・・。もとからある音色、1396種類もあるわけなんですが、音質は良いものの、いまいちしっくりくる「音」が無いような気がするんです。ローランドの音を聞きすぎたせいなのかもしれませんが・・・。

  結局の所、ヤマハとローランド、どちらの音源が優れているのかは私には判りません。ローランドの音がヤマハのハードウェアで鳴ったら言う事無し??

XV-5080 / Roland – 音源モジュール

xv-5080

インターネットでMP3が普及し、「MIDIデータ」として音楽を配信する必要性が無くなって来た時期、そろそろ高価な音源買うか!ってなわけで購入したのが、このXV-5080です。SC-8850と比べても横幅が倍以上ある大きな音源です。ちまたでは「シンセサイザー」なんて呼ばれる事もありますが、 PCMデータを加工して出力するタイプの音源です(^^;「オシレーターで波形生成」とかは出来ません。

従来のSC-8850のような音源とはいろいろ異なる事があり、「すべてをPC上から操作する」という今までの常識は通用しません。たとえば、SC-8850だと、パソコン上のソフトで音色選んで、音符置いて・・・という作業になりますが、XV-5080は、音色やエフェクトの設定を本体側のパネル操作で行います(そうした設定はスマートメディアへ保存されます)。 PC上からはノート(音符)信号を送るだけ、という感じです。

「音色」は「パッチ」と呼ばれ、4種類の音(WAV)を組み合わせて作成します。 1種類につき左右のWAV、パン、ベロシティレンジ、ピッチ、各種エンベローブなど、細かく設定出来ます。例えば、ベロシティの強弱によって4種類の音を鳴らし分けるパッチなんてのも作成出来るので、データ作成の際、時間をかけずにそこそこリアルな表現をする事も出来ます。最大同時発音数は128と多そうに見えますが、 LR違うWAV×4種類を同時に鳴らすようなパッチを使う場合、1つのノートに対して8発音となり128なんて簡単に超えそうになります(爆。

最初から入っている波形データ(WAV)には偏りがあり、民族楽器や特徴ある音はほとんどありません。その代わり、エキスパンションボード(通称エキパン)と呼ばれる「音色の詰まったボード」を買い足す事で、様々なジャンルに適した音を追加する事が出来ます。ちなみに一昔前にJVという音源があり、その音源用のエキパン(SR-JV)4枚、XV用に作られた新エキパン(SRX)4枚、系8枚を同時に本体へ追加する事が出来ます(種類は結構いろいろあります)。また、SIMMを増設する事によってサンプリングデータを本体へ読み込み、再生するという事も可能です(再生のみです)。

エフェクトはマルチエフェクトと呼ばれるエフェクトが90種類あり、SC-8850のインサーションエフェクトのようなものです。これは同時に3系統扱う事が出来ます。リバーブもなにやら新しいエンジンが使われており、かなりリアルに再現してくれるようです(私には解りませんが。笑)

プロ御用達音源として知られている「JV音源」の後継機だけあって、現在でも多くのプロの方が使っているようです。そのため、「XV持ってる=そこそこ上手い」と思い込まれる傾向にあり、逆にXVで下手なデータを作っていたりすると叩かれやすいようです。私も危なそうですね_| ̄|○

モタリはSC-8850と比べるとほとんど気になりませんし、音質もかなり良いです。ただ、同時発音数が最大数を超えてしまったり、パッチを途中で切り替えたりと、特定の操作をしようとするともたります(その辺はうまく避ける必要があります)。音源本体の値段は15万前後、旧エキパンは製造終了(爆)、新エキパンは2万ちょいです。いくら良い音源とは言え、エレキギターとかの鳴りは本物と比べ物にならない程酷いので、その辺は注意です(当たり前ですが。笑)。 ぼちぼち新エキパンだけを8枚挿せる新XVとかが発売されると噂されているので、今買おうと思っている人は待った方が良いかも!?

(2004/06/10 追記)
後継機かどうかは謎ですが、Fantom-XRという音源モジュールが発売されています。
チャンネル数は16ですが、いろいろパワーアップしていますし、値段もお手頃です。

PC-300 / Roland – MIDIキーボード

pc-300

4オクターブのMIDI鍵盤、色なんかはSC-8850に合わせてあるという感じ。電源を入れた時は、ベロシティの感度が低くなっているのか、かなり強く弾かないとベロシティ127の音が出ない(^^;

その感度の設定、つまみを「手前」へ引くと、軽く弾いただけで、ベロシティ127の音が出るようになります…。

普通「奥」へ押した時に強くならないのかなぁ…もしかして「ベロシティ抵抗」とかそういう設定なのかな??なんか、SC-8850の初期不良が出てから、この鍵盤も、ぶっこわれいてるんじゃないか不安です。

Cherry / ふみぃ氏 – MIDIシーケンサ

DTM音源だけあっても、ソフトがなければ作曲する事が出来ません。てなわけで、私がいつも愛用しているソフトがこの「Cherry」です(フリーソフト)。

ふみぃのソフトウェア工房

「絶対音感」を持っていない私にとって、「試しに音が出る」機能というのは、必要不可欠になってきます。このCherryも、画面上へ音を配置する際に音階の試聴が出来るので、かなり便利です。ただし、開発は止まってしまっているので、私がいつか似たようなソフトを作ってしまうかもしれません(笑。

ACID Pro4.0 / Sonicfoundry – オーディオループシーケンサ

acid4

作曲と言えばいつもMIDIばかりで、たまにはオーディオ系もやってみたいなぁと思っていたのですが、楽器店でウロウロしていたら、発売されたばかり(2002年10ぐらいかな)のACID Pro4.0を見つけ、試したくなって購入に至りました(爆。

WAVEデータを画面に貼り付けていくだけで曲を作成します。で、凄い事に、WAVEデータのテンポや音階も変えられます(^^;普通、WAVEデータと言うと、テンポ速くすれば音階が高くなる、と思いますが、そんな事を忘れてしまう程、うまい具合に処理してくれます。

「オーディオループ」と書いたように、基本的にはループ可能なWAVEデータを連続的に貼り付けていきます。もちろん一発鳴って終わりのワンショットデータも使えます。最初からこうしたWAVEデータが多く付属されているので、買ったその日から作曲出来ます。また、自分で録音したWAVEデータも扱えますし、オンラインショップで素材集のCDを買い足す事も出来ます。

他にもエフェクトが何種類か用意されていたり、MIDIデータの貼り付けも出来たり、VSTプラグインが使えたりします。 MIDI編集機能も一応付いていますが、上で紹介したCherryと比べると使い物になりません(爆。

ループ素材を貼り付けて曲を作るため、どうしても繰り返しが多い曲になってしまいます。というかそういう曲を作りたい人が買うソフトだと思います(笑。DJ向けかも。 MIDIデータを先に他のソフトで作っておき、そのデータをACIDへ貼り付け、上にWAVEを乗せていく、という使い方も出来そうですね(Cubasisとか使った方が安いですが)。既に多くの素材CDが発売されているという事も魅力的です(^^;

「すでにある素材を貼り付ける=オリジナリティにいまいち欠ける」や「楽して曲つくろうなんて、とんでもない」…かどうかは判りませんが、 MIDIの打ち込みをやってる人には毛嫌いされる傾向にあるようです。時間無い時や、安い仕事にはもってこい!?(ぇ