PS4版の聖剣2をクリアしたので感想などを。

【PS4】聖剣伝説2 シークレット オブ マナ
スクウェア・エニックス
2018-02-15T00:00:01Z
5つ星のうち3.6
¥2,432 (中古品)

筆者と聖剣伝説2との関係性

筆者にとって聖剣伝説2はとても思い出深いゲームです。
たしか小学生の頃に遊んだと思いますが、オープニングから圧巻なグラフィック(当然ドット絵)で大きな大樹が綺麗なハープの音楽と共にスクロールして表示されたときには、たぶん口ぽかーんてしてたと思います(実際どうだったかはおいておいて、それを覚えているぐらい衝撃を受けたゲームです)。
とにかく美しい世界、音楽のゲームでした。

当時友達らの会話で覚えているものは「ボスの後で何も起こらなくなった・・・」という当時の小学生にしたらホラー級のバグの話で、「ボスを倒したらコントローラーさわっちゃ駄目」なんて話が飛び交っていました。
(当時なんて当然インターネットなんて無いですから、そういった情報が合っているのかどうかもわからないので、友人を信じるしかありませんw)

あとはボス戦の曲「危機」は格好良すぎます。
あんなの思春期に聞かされたらたまったもんじゃない!

さて、「聖剣伝説3」はお小遣いの関係上遊んでいなく、「聖剣伝説4」も当時炎上していたような気がしてスルーしてしまったのですが、その後社会人になった頃に出たDSの「聖剣伝説DS CHILDREN of MANA」を発売日に買っていざ遊んでみたところ・・・まあその・・・あんまりだったんですよね。

あんなに美しかった芸術のようなゲームが、「聖剣伝説4」以降死んでしまったかのようでした。
2の完成度が高く、新作に対してユーザーの期待値が高すぎたのもあるのかもしれません。

で、PS4版リメイクはどうだったのか?

筆者がリメイク版を今頃遊んでいるのは理由がありまして、皆さんご存知のとおりPS4版「聖剣伝説2」発売直後は、とにかくアプリケーションエラーでゲームにならないということで炎上していました。

ファンにとってトラウマのようなあのボス撃破後のバグをPS4版では更に凶悪化してお届け!って全然笑えないですもんね。
ただ、バージョンアップを経てアプリケーションエラーは無くなったという事を耳にしたので、ちょっと遊んでみようと思ったのです。やっぱり2は好きでしたからね。

キャラクターなどはすべて3Dになり、音楽もアレンジされ、一応のリメイク作品になっています。
が、冒頭イベントシーンでフルボイスなのに村の子供の口が動かない所で早速嫌な予感はしました。

たしかにゲーム中キャラクターもフィールドも3Dでレンダリングされているのでリメイクなのはリメイクなのですが、ゲームシステム自体はほとんど原作のままなので、少し「ちぐはぐ」と言いますか、見た目はわりと最近のもの(そうでもない?)なのに中身はとても古いゲームをやっているという変な感覚に陥りました。これならリメイクではなく、ただの移植で良かったんじゃないかとも思いました。

移植版はSwitch版にありますので、こちらをオススメ:

聖剣伝説コレクション - Switch
スクウェア・エニックス
2017-06-01T00:00:01Z
5つ星のうち4.4
¥5,180

今考えればSFC版聖剣伝説2もかなりバランスの面では悪く、物理攻撃は当たらないわ、魔法攻撃は必中&当たっている間は身動き取れないだとか、聖剣伝説なんて名前なのに剣がポンコツすぎるんですよね。
リメイク版はそのバランスが更に悪くなっているような印象です。
何度も攻撃が「MISS」で当たらない時のストレスは半端ないです。

しかも攻撃が当たってもすぐにリアクションがあるわけではなく、少し遅れてまとめて反応するので、最初はバグってるのかと思いました(でもこの挙動、原作からこうだったぽいんですよね)。

武器を長押しして時間を掛けてエネルギーを溜めて攻撃して「MISS!」なんて数回経験したらそりゃ溜め技なんて今後一切使いません

どうしてこんなに魔法優遇、物理冷遇にしてしまったのか・・・。
もっと聖剣を、アクションを楽しませて欲しかった・・・。
ボスのほとんどがポポイの魔法連打で終わるだけのゲームはやっぱりおかしい。

今回はなるべく原作を重視したリメイクという事でこういった形にしたんだと思いますが、正直今の時代のような面白いアクションゲームが巷に溢れている中、旧システムで遊ぶのはしんどかったです。
FF7Rぐらいぶっとんだリメイクでも良かったとすら思いました(よっぽどFF7Rの方が剣アクションしてましたね)。

リングコマンドも当時はかなり格好いいと思いましが、今操作するとすごく野暮ったくて使いづらいユーザーインターフェースだと感じました。
もちろん自分がプロデューサーだったらこの「リングコマンド」を外すという選択肢はまず取れなかったと思いますが、プレイヤー側からすると「こんなに不便なものか・・・」と思わざるをえませんでした。
(あと原作だとリングコマンドはキャラを中心に出た気がするのですがPS4版は常に画面中央なので、そうしたちょっとした改悪が要因になっているかもしれません)

グラフィックももうちょっとPS4なら頑張って欲しかったですが、VITAとマルチ展開ならば仕方ないのかもしれません。
SFC版聖剣伝説は、当時のSFCで出来ることを全部やるというような意気込みみたいなものを作品から勝手に感じていましたが、PS4版は全然余力がありそうですし、そういったところも少しがっかりです。
大砲屋でマップを飛ぶ演出もSFCで初めて見たときは「すごい!」なんて思いましたが、そういう感動をPS4版でも味あわせて欲しかったです(でも大砲屋のシーンはカットされているのであった。。。)。

音楽方面は、今の時代に合わせて良くアレンジされていると思います。
ただ、当然好き嫌いはあり、筆者が好きだったボス戦の曲(上で挙げた曲)などは、警告音のようなイントロのメロディーに休符が無くなっているところで、「えっ?」と思ってしまいました。

(原曲もアレンジ版も同じ方が担当されているのにどうして・・・)

今の時代、音はいくらでも詰め込めますが、そのせいか少し音像がぼやけてしまっている印象を受けました。
アレンジャーも複数人が参加されているようで、全体的に統一感があまり無いのもやや気になりました。
(ゲーム中はいつでもSFC版とアレンジ版を切り替えられますので、筆者は聴き比べながら遊んでいました)

SFC版は使えるトラック数も容量も限られていますから、なるべく無駄を削ぎ落として少数精鋭のような音楽にするしかない、という制約や条件が結果的にユーザーには良い方向性になっていたのかも?などと考察していました。

あ、でも鍛冶屋のワッツがいるところの曲のアレンジは好きです。

・・・とまあ思い出補正でハードルが上がっている期待値を超えることはなく、相当不満が残るゲームでした。
多くの不満の要因は原作からすでに存在していて、それらをそのまま(今の時代にマッチしていないのに)「リメイク」と謳って持ってきてしまったことが不味かったのかな・・・。

たぶんゲーム自体はSwitchの聖剣伝説コレクションで遊んで、BGMのアレンジ版を聴きたかったらSpotifyなりサントラCDなりで聴くのが良いのかなと思いました。
「リメイク」という言葉に過度に期待しない前提であればPS4版も全然アリだと思います。

トロコンはレアドロップ系が面倒くさいだけなのでオススメしません。

おまけ集

バイクのボス、動かない。

イベントシーンがだいなしである。

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