2005
11月
10

会社で、考え事をしながら、トイレへと向かう。

歩いて20歩程度、トイレのドアの前へやってきた。

少し横に視線をやる。

そこに、いつも俺を誘惑しているものがある。

  
その名も「火災報知器」。
 
 
赤々と放たれるその光は、見た者の脳を惑わす。
 
 
「押 し た い」
 

押すと大変な事になる、だが何故か押したい衝動にかられる。
仕事のストレスから逃げたいのかもしれい。
 

「・・・強く押すって書いてあるし、軽く押すだけなら大丈夫だろうか・・・」
 

そっと、指を近づける。
 

・・・が、ここで我に返る。
 
 
 
 
「ちょ・・・しっこ漏れる!」

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